ゴルフが原因で起こりやすい体の痛み6選。怪我の原因と予防する方法を解説

「最近、ゴルフのスイングをすると痛みを感じる」という方は、ゴルフが原因で関節や靭帯が炎症を起こしているのかもしれません。

今回は、ゴルフで痛めやすい体の部分6選を紹介します。

痛める原因と予防する対策方法についても解説しますので、スイング時に痛みを感じている方は、ぜひ参考にしてください。

ゴルフで痛めやすい部分

ゴルフのスイングが原因で痛みが出やすいのは、以下の6つの部分です。

  • 手の平・指
  • 手首
  • 親指
  • 腰・背中

各部分の痛みの原因について解説します。

1.手の平・指の痛み

手の平や指はマメが出来やすい部分です。

特にゴルフを始めたばかりの初心者の方は、練習を始めた途端にマメができる方が多いのではないでしょうか。

手にマメができると、クラブを握るだけで痛みを感じるため、まともにスイングができません。

マメができる原因として多いのは、クラブを握る力が強すぎること。クラブを振り慣れていない方の場合、手や指の皮膚が柔らかいのでグリップとの摩擦でマメができやすくなります。

マメができることで徐々に皮膚が固くなってくるので、ゴルフを続けるうちに痛みを感じにくくなることが多い傾向です。

2.肘の痛み

ゴルフでは肘を痛めることも多いです。

「ゴルフ肘」「テニス肘」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、どちらもゴルフのスイングが原因で起こることがあります。

ゴルフ肘は正式には「上腕骨内側上顆炎」といい、肘の内側が痛む症状です。

テニス肘は「上腕骨外側上顆炎」といい、こちらは肘の外側に痛みを感じます。

ゴルフ肘になるのは、肘の内側にある筋肉や筋に負荷がかかるため。スイングを繰り返し行なうことで炎症が起き、肘の内側に痛みが出ます。

一方、テニス肘も炎症が起こることで痛みを感じますが、原因はスイング時の衝撃によることがほとんど。

ボールを打つ衝撃はもちろん、地面をダフった場合にも肘に大きな負担がかかります。

ゴルフの場合、一般的にはゴルフ肘よりテニス肘のほうが発症する人が多い傾向です。

3.手首の痛み

手首が痛む場合は、腱鞘炎を起こしているかもしれません。

ダウンスイングからインパクトにかけて、手首をこねるようなスイングをしていると発症しやすくなります。

ドライバーなどでスライスが出るからといって、手だけで無理矢理リストターンをしないよう注意しましょう。

また、肘の痛みと同様に、ダフることが原因で手首に負荷がかかっていることもあります。

4.親指の痛み

親指の付け根あたりが痛む場合は、トップでのクラブの重みやインパクトの衝撃によって、親指がダメージを受けていることが考えられます。

多くの場合、痛みが出るのは利き手と反対の手の親指。特に、親指をグリップに立てて握る「ショートサム」のスタイルの人に多い症状です。

親指の痛みは練習のしすぎで発症することもあり、プロの中にもこの怪我に悩まされる人がいます。

悪化するのを防ぐため、痛みを感じたらフルスイングのショット練習は控え、アプローチやパターの練習に切り替えるのがおすすめです。

5.腰・背中の痛み

腰が痛む場合は、スイング時の腰のねじれが強すぎることが原因の1つです。

飛ばそうとするあまり、腰の回転が大きくなると痛みを感じやすくなります。

腰のねじれを抑えるには、右利きの場合、テークバックで左膝を右方向ではなく前方向に動かすと、腰の回転がロックされるので効果的です。

また、アドレスで腰が反ってお尻が後ろへ突き出た「反り腰」になっていることも、腰を痛める原因となります。

この状態でスイングすると、腰にかかる負荷が大きくなるので、腰回りの筋肉や筋を痛めやすくなるでしょう。

6.膝の痛み

膝が痛む場合は、バックスイングやダウンスイングでの膝の動かし方を間違えている可能性があります。

本来、膝はつま先と同じ方向を向いていますが、つま先が外側を向いているのに膝が内側に動くスイングを繰り返していると、膝関節や靭帯を痛めやすくなるのです。

膝の痛みが出る方は、アドレス時でガニ股になり、スイング中に膝が内側方向を向くように動いているかもしれません。

ゴルフの怪我を防ぐための予防方法

痛みがひどくなるとまともにスイングできなくなり、ゴルフから離れる期間ができてしまいます。

そうなる前に、怪我を防ぐための予防方法をチェックしておきましょう。

正しいスイングフォームを身につける

スイングで怪我をする原因は、間違ったフォームで力いっぱいクラブを振ろうとしていることがほとんどです。

マメがたくさんできる方は、グリップの仕方や力の入れ具合を間違えているかもしれません。

まずは、正しいグリップとスイングフォームを身につける練習を行ないましょう。

レッスン動画を参考にしたり、スイング用の練習器具などを活用するのがおすすめです。

準備運動を十分に行なう

練習前やラウンド前には、必ず十分な準備運動を行なうことを心がけましょう。

体の筋肉や関節・筋などがほぐれていないうちにフルスイングを行なうと、さまざまな部分を痛めやすくなります。

肩や背中・腰など、大きな筋肉を使う部分は重点的にストレッチしておくのがおすすめです。

ストレッチで柔軟性を高める

ゴルフで怪我をするのは、体の柔軟性が足りないことも原因の1つです。

特に普段あまり体を動かす機会のない方は、いきなりゴルフを始めると筋や靭帯を痛めやすくなります。

自宅でできる簡単なストレッチで良いので、普段から柔軟性を高めるストレッチをしておくと怪我のリスクを減らせるでしょう。

痛みが長引くなら早めに病院で診察を受ける

ゴルフが原因で出る痛みは、はじめはスイング時だけ感じる程度の軽い症状かもしれません。

しかし、悪化すると私生活にも支障をきたすほどの強い痛みになり、歩いたり物を持ち上げたりするのが困難になることも少なくありません。

痛みが続くようなら、早めに病院で診察を受けるのがおすすめです。

また、痛みが治るまでは過度な練習・ラウンドは避けるようにしましょう。

まとめ

ゴルフは比較的怪我をしにくいスポーツと言われますが、負荷がかかり続けるとダメージは確実に体に蓄積されていきます。

筆者も長い間テニス肘に悩まされた1人です。ひどい時は、掛け布団をめくるだけで強い痛みを感じたこともあります。

私生活にも支障をきたす恐れがあるので、この記事を参考に痛みの原因と予防方法を確認してみてください。