ゴルフのプレー中に雷が鳴ったらどうする?危険を回避するための5つの心得
ゴルファーのみなさん、暑い季節真っ只中ですがプレーを楽しんでいらっしゃいますか?
真夏のゴルフは気温との戦いですが、他にも気をつけなければならないのが「雷」です。
日本での落雷発生率は7〜8月頃がもっとも多くなります。夏のプレー中にゴロゴロと聞こえてヒヤッとした方も多いのではないでしょうか。
もしゴルフのプレー中に落雷が発生した場合、危険を回避するためには慌てず以下のことに注意してください。
1.コースから入る連絡に注意する
2.雷警報(避難サイレン)に注意する
3.警報が聞こえたら速やかに避難する
4.警報解除まで絶対にプレー再開しない
5.雷雲は1度発生したエリアで再発生しやすい
筆者はゴルフ場のマスター室に勤務しておりましたが、雷の季節は毎年のように慌ただしくなります。
その経験を踏まえて、プレー中の雷から身を守るために必要な心構えを解説していきます。
夏のゴルフ場は落雷の危険性が高くなる
7月・8月は雷注意報が出されることが多い季節です。
ついさっきまで晴れていても、突然襲ってくるのが雷の怖いところ。
しかもゴルフ場は標高の高い場所にあることも多く、さらに周りは木や林に囲まれていますので、落雷が発生した際は非常に危険な場所と言えるでしょう。
私はゴルフ場勤務中に、すぐ目の前の大きな木に雷が落ちるのを目撃したことがあります。
木は轟音とともに真っ二つに割れていました。
このような状況の中、もしコース内で金属のクラブを持って立っていたとしたら・・。
考えるだけでゾッとしますよね。
そんな危険な目に合わないために、落雷発生時の気をつけるべき注意点を知っておきましょう。
1.コースからの連絡に注意する
プレー中にゴロゴロと雷の音が聞こえたら、まずはコースから連絡が入ることが多いです。
「現在落雷が発生しています」
「落雷発生場所は〇〇km圏内です」
このような連絡がマスター室から入るかもしれませんので、無線機やカートナビの通信機能からのアナウンスを聞き逃さないよう注意してください。
特にセルフプレーの場合、全員がカートから離れていると雷情報の連絡に気が付かないこともあります。
・無線機を帯同する
・常に1人はカートに残る
雷が鳴ったら上記のことに注意して行動するようにしましょう。
2.雷警報(サイレン)に注意する
一定のエリア内に落雷が発生した際、避難を合図する雷警報のサイレンを発動する場合があります。
このサイレンは、いつコース内に落雷してもおかしくない危険な状況であることをプレーヤーに伝えるためのものです。
どのくらいの範囲で警報を出すかはコースによりますが、クラブハウスを中心に大体半径10〜20km圏内に落雷発生した時点でサイレンを鳴らすケースが多いです。
ちなみに私の勤めていたコースでは、サイレンを30秒×3回で避難指示、30秒×2回で警報解除の合図としていました。
プレー中の注意事項などに記載されていることがあるので、プレー前に確認しておくのがおすすめです。
3.警報が聞こえたら速やかに避難する
避難合図のサイレンが聞こえたら、速やかにプレーを中断し避難してください。
避難場所は、コース内にある避雷小屋やコース売店など、落雷を回避できる場所に避難しましょう。
「まだ遠くで鳴っているから大丈夫だろう」という考えは非常に危険です。
落雷は10km程度の範囲ならどこに落ちてもおかしくありません。
数km離れた場所から突然飛んできますので、警報が聞こえたらすぐに避難を開始しましょう。
避雷小屋は2,3ホールごとに設置されていることが多いので、いざという時のために場所を確認しておくと安心です。
それから、乗用カートに避雷機能は付いていませんので要注意!
「屋根があるから大丈夫」と思い、そのままカートで待機する人がまれにいますが、とても危険ですので絶対にやめましょう。
4.警報解除までは絶対にプレー再開しない
落雷警報中は横なぐりの雨や強風が発生していることが多いですが、避難待機中にふと雨や風が止むことがあります。
「もうプレーできるんじゃない?」と思うほど空が明るくなることもありますが、避難警報が解除されるまでは絶対にプレーを再開しないようにしましょう。
解除のサイレンが鳴らないということは、まだ近くで落雷が発生しているということだからです。
多くのゴルフ場ではリアルタイムで雷情報をキャッチできるレーダーを使用しており、落雷発生エリアの推移や予想を細かくチェックしています。
雷雲の切れ間がちょうど上空にきている時は空が明るくなりますが、数km先ではまだ落雷が発生していることも多いので、自分で判断せずコースからの警報解除の連絡を待つようにしましょう。
5.雷雲は1度発生したエリアで再発生しやすい
雷警報が解除されてもしばらくの間は油断は禁物。
1度落雷が発生した上空の大気は、再び雷雲が発生しやすい状態になっているからです。
夏のゴルフ場では、プレー再開してから30分後にまた避難警報が発令されることも少なくありません。
途中で何度もプレーを中断されるとリズムが狂う気持ちも分かりますが、命には代えられませんよね。
特に、雷注意報が出ている日はプレー再開後も気を抜かず、すぐに避難できる体制を整えておくのが安全です。
まとめ
ゴルフのプレー中に雷が鳴ったら、コースからの指示に注意し、警報が出たらすぐに避難することを優先してください。
「あとちょっとでホールアウトだから・・・」という気持ちはとても分かりますが、万が一落雷が直撃したらひとたまりもありません。
雷は一瞬で近づいてきますので、避難警報が出たら逃げることを最優先に考えて行動しましょう。